竹が枯れてる
去年から住み始めている地域の沿道に竹林がある。去年は気にならなかったが、今年の竹林は一部枯れているかのように竹が黄色なっているエリアが目立つように感じた。他の竹は青々しく成長しているのにだ。近くに寄ってみてみると、孟宗竹のようだ。よく見ると、竹の花のようものが咲いているようにも見える。お米がなるように稲が開いており、稲科であることが理解できる。
竹が枯れるのは、不吉な前触れ?!
竹は花が咲くと枯れると、一斉に枯れるといわれている。調べてみると、孟宗竹は数十年に一度、真竹に関しては120年に一度枯れると言われている。
しかも、咲くときには広い範囲に生えているタケがいっせいに花を咲かせ、その後3カ月から半年ほどでいっせいに枯れてしまう。竹林全体が茶色に立ち枯れた眺めは無残なもので、昔は「タケの花は不吉だ、天変地異の前触れだ」「植物の伝染病では?」などと考えられてきたようだ。1960年代に国内のマダケが次々に開花したときには、全国のマダケ林の3分の1が枯死して竹産業が大ピンチに陥るほどだった。
だが現在では、タケの開花は一定の周期で起きる自然な現象だということがわかっている。それでも、このような性質を持つ植物は、タケやササ以外ほとんど見つかっておらず、いっせいに開花する理由も不明である。
世代交代
考えられる理由として、世代交代のためではないかというものがある。
通常の植物は、花が咲き、種ができることで、次の世代へバトンタッチしたり生息範囲を広げたりする。だがタケは、林全体が地下茎でつながった一つの個体で、開花しても種はめったにできない。それでも全体が枯れた後は、わずかに残った地下茎や茎の根元から小さなササ状の芽が出て、それがまた竹林になっていくという。いっせいに枯れることで、小さな芽はライバルもさえぎるものもない環境で成長できるのだ。
参考
「120年周期のハチク開花 竹やぶ各地で枯れる」紀伊民報
2021年の新聞記事にハチクの開花の記事を見つけた。
「ハチクは120年周期で開花するといわれ、今ピークを迎えている。開花には幅があり、ここ5、6年は続くと考えられる。この機会に竹の花を観察してみては」と呼び掛けている。
ハチクが前回一斉に開花したのは、文献などから1900年代初頭であるとされ、研究者がそろそろ咲き始めるのではと予測していたという。予想通り、5年ほど前から全国各地で咲き始めた。
土永さんは「ハチクは花が咲いても実がならない。枯死して全滅するのではなく、根が残っていて同じ場所で復活すると考えられている。一生に一度見られるかどうかの自然現象」とも話している。
同じ竹の仲間、マダケの開花の周期も120年といわれ、1960年代に全国的に開花と竹やぶの枯死があり、竹材が手に入らなくなったという。このため、ざるや籠などの日用品が竹製からプラスチック製に置き換わる転機になったともいわれている。
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